2008-06-27

感孚風動

6月26日
私にとって忘れがたい一日となった

日本選手権に挑んだ
大切な五輪の選考会
スタジアムに入ると
夢の中を歩いている
なんとも不思議な感じがした

遡って、6月10日
私は横たわっていた、一日中
腰の痛みは何日も続く
歩くのはおろか、寝ていても何をしても
呼吸をしても、痛む
そんな日がしばらく続く
少しだけ痛みが引く
多少、身体を動かそうと軽い運動をしたら
再び痛み、次は激痛に変化した

あ…これでもう身体動かないなぁ

これまでこうして腰を痛めることは
数え切れない
言い換えると、いつこうなっても
おかしくない状態の中にいる

何かを掴むには、きっと
それなりの努力をする、と思う
それを重ねる環境があることは重要であろう
しかし
努力をできない理由を探すことの方が易し
そう感じる
整っている時の方が
そんなつもりはなくても
意外と怠ってしまうのが人ではないか
なんか、そんな風に思える

怪我から一週間後
私は『諦める』ことを決意した
『こだわり』を捨てることを決意した
そうしたら、私の意と外れた方向に
心はうごきはじめた

何もできないことが当たり前な状況下
父と兄は揃って『諦め』を反対した
試合に出ないという思いを持つ私を反対した
続いて、近しい方達も、『諦め』を反対した
大変なジレンマに陥った
成す術もない、なにができようか、私に
意外な方向に心がうごいたのは
ここからである

そうか、何もしようとしなくても、いい
何もしようとしないことは、どういうことなのか
答えの出ないものを、あれこれと考えることである

ここから、私の目的は変化していった
まるで万華鏡を覗き込んだ時のように
その『目的』の角度を変えていくと
キラキラを光った
苦しみの中に、華が咲いたように見えた

6月26日
私はスタジアムに立っていた
自分で自分をみたら、信じ難い光景である
腰の痛みは酷い時と比べると僅かであった
少し動いただけで、何かがキラキラと光ってみえた
『何か』は、自分がそこにいる
感動と感謝だった
この地に立つことを、これだけ喜ぶ自分に
感激すらした
日ごろ自分がしていることは
当たり前なことではないことを
体感した

素晴らしいものに出会えたことに
改めて歓び、感謝した瞬間だった

私は、感孚風動できる人になりたい