今ハ昔 ― トナム語リ伝エタルト也。
自宅にある書庫(というほどのものではない…)で
ちょっと本を探そうと、本棚をみていたら
ある本が目に飛び込んできた。
『今昔物語集』である。
何故か妙に気になって
腰を下ろしてページを捲った。
今昔物語集―
平安末期頃に成立したとい云われ
全31巻・千余りから成る説話集である。
どうやら、謎多き、この今昔物語集。
もともと書名もなく
説話の冒頭である『今(は)昔』より
『今昔物語』とされたのは後世になってからである。
作者、編者は明らかでない。
また、編纂されていない巻や
欠話、欠文も多いのである。
未編纂の箇所についての解釈としては、
編纂時の情報が確かではない部分に関して
後にその事柄が明らかになった時
直ちに編纂できるような形で留めたという
意図があったようである。
江戸時代末期になりようやくこの書物の研究が始まるが
それまでは歴史の海に埋もれていた。
しかし、何故長い歴史の空白があったのだろうか
この謎めいた所にも惹かれるものがある。
古典というものも、興味がないという訳ではないが
ある程度の知識をつけなくては
やはり理解するのにも時間がかかる。
しかし、注釈も入っていることから
知識の浅い私にも比較的読み理解でた。
歴史の異次元空間の中に飛び込んでいく
そんな臨場感を覚えた。
情報が溢れかえる世の中にいて
今という瞬間は恐ろしいスピードで進み
あるいは進化を続ける。
私たちは、歴史の中の、何であろうか。
